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雑誌掲載記事

雑誌「東京カレンダー」2005年5月号より

コーヒーへの熱意が生む香り高い至福の一杯

とらや商店(現:ライブコーヒー)が月島に誕生したのは1948年。専門業者の卸しを中心としたコーヒー豆の輸入販売のほか、小売り販売を手がけるコーヒーの専門店として親しまれてきた。

月島にある店の店頭には、ストレートからブレンドまで20種近くのコーヒー豆が並び、豊かな香りの競演で辺り一帯を包み込んでいる。
「世界にはいろいろな味があるけれど、味の大学というものはない。ピュアであるか、そうでないかを判断する訳ですが、結局決定する基準は自分の感性」
そう語るのは、社長の大塚徹氏。世界各地のコーヒー農園に足を運び、目と舌で良質な豆を選別してきた人物である。

その味の決め手となるのは、「香り・甘み・旨み」だという。

甘みとは、太陽に照らされて生まれる自然の甘さ。太陽で干すのと、人工的に乾燥させた豆では味に違いが出る。天日に何日、何時間干したか、それが重要になってくるのだ。さらに味わいだけでなく、どういうスタイルで作られているか、コーヒー畑の様子も実際に自分の目で見て確かめる。現地では、水もきれいでなくてはいけないからと、コーヒーはもちろんのこと畑に使用している水の試飲まで行うという徹底ぶりだ。

「作り手の考えやプロセスを大切にします。たとえばそれは料理と同じ。材料を吟味して、良質なものだけを選ぶのです」

世の中の移り変わりによる農法の変化、また同じ農法であったとしても、その年によって豆のでき映えは異なってくる。そのため、定期的に現地に赴き、生産者の信念や作り方、そして味を確かめて判断を繰り返す。
結果、吟味して選び抜かれた豆は、甘みと旨みをしっかりと兼ね備えた、香り高い味わいの一杯となるのである。


世界各地の農園を歩き、何百杯ものテイスティングを重ねてきた大塚氏。けれども「コーヒーの世界は奥が深い」と、いまだに探求心を忘れず、現在は商品開発にも力を入れる。さらに、「地域に人に喜んでもらえる、その街に似合う店をどう作るか。ひとつのサンプルとして、10年20年と続く店を提案できれば」と、直営のコーヒーショップも展開。その味わいは、現在築地店をはじめとした都内ほか5店舗で楽しむことができる。

まだコーヒーの普及していなかった戦後まもなくの創業当時からはじまり、自家焙煎ブームや喫茶店ブームを経て、昨今のカフェブームまで。そんななか、流されることなく信頼を得てきたのは、まさにコーヒーに対する真摯な思いだろう。そしてその間も、店は月島・佃の移ろいを直に感じてきた。
「昔は佃には渡し船もあり、川に囲まれたこの辺りは『島』というイメージでした。地下鉄ができて、随分様子も変わってきましたね」と、大塚氏は偲ぶ。
当初コーヒーの焙煎研究所として新商品の開発、テイスティングなどに使われていた佃にある長屋も、面影を残すのみとなった。千葉にできた工場にその役割を移し、今はただ昭和5年の誕生時からの変わらぬ姿でひっそり佇んでいる。進化を続けるコーヒーの流行とともに歩むとらや商店(現:ライブコーヒー)。けれどもその熱意が生む味だけは、形を変えながらも確かに息づいている。

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LIVE COFFEE 代表取締役 大塚徹氏
(「東京カレンダー」2005年5月号より)

◎当店「LIVE-FACTORY(ライブファクトリー)」のコーヒー豆が、雑誌で紹介されました。


※このコンテンツは、雑誌「東京カレンダー2005年5月号」で紹介された内容を、Webサイト用に一部加工したものです。

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