コーヒーをめぐる笑顔を求めて生きる
■コーヒーに惚れ込んで46年
美味しいコーヒーとはどんなコーヒーをいうのでしょう。「コーヒーは太陽の恵みで実る。だから、太陽の香り、うまみ、甘みがするものがいい」と語るのは、コーヒーに携わって46年を迎えた、ライブコーヒーの代表取締役の大塚徹さんです。
大塚さんがこの世界に足を踏み入れた昭和30年代前半、コーヒーはまだ高級な嗜好品でした。配達から始まった仕事は、やがて豆の選別、焙煎、グラインド、ブレンド、味の紹介とコーヒー全般にかかわるようなり、すっかりコーヒーの魅力にとらわれてしまったのです。
現在、同社では選りすぐりのコーヒー豆の卸し、販売、さらにショップ6店を経営し、誇りを持ってコーヒーを市場に送り出しています。
■現地へ足を運び、確かめて選ぶ
大塚さんが「太陽の恵み」と呼ぶように、コーヒーの栽培は主に南北の回帰線の間にある熱帯の国々で行われています。山の斜面が農園に活用されていることが多いのは、寒暖の差の激しさがコクや香りを深めるため。仕入れる豆の善し悪しを見極めるために、ブラジル、グアテマラ、コロンビア、エルサルバドルといった国々に、何度も視察に行っています。
「間隔を開けて木が植えられているか、土壌はクリーンか、熟した豆だけを選んで手摘みで収穫しているか、乾燥の方法は適しているか・・・・・・栽培環境が味に大きく影響するので、やはり、自分の目で確かめてみないと。うちの若いコーヒーマンには、『土の味を確かめて違いを感じてみろ』とまで言っています」
冷蔵コンテナで大切に日本へ運ばれてきた豆は、ライブコーヒーの工場で焙煎されます。ここで使われるのが大塚さんご自慢のドイツのゴッドホット社製の焙煎機。
「釜の中に温度が均一で、まるでマイスターがローストしたよう。香りが高く、後味はすっきりしています」
■コーヒーも人生も自分が決める
コーヒーとともに大塚さんが魅せられたのは、農園で生きる人々でした。
「明るい笑顔、音楽を愛する心、言葉の穏やかな響き、彼らと接していると一杯のコーヒーと同じように心の安らぎを感じます」
しかし、現実には収穫に従事する人々の賃金は安く、生活も厳しいものです。科学肥料に頼らず栽培し、手摘みで収穫している農園を探しだし、良い品を作る人たちから相当のプレミアをつけて買い取りたいと大塚さんは考えています。
「生産者は良いものを作れば生活が楽になり、消費者は健康的で美味しいコーヒーが手に入る。両者が幸福にナリ、笑顔になれる環境を整えていきたいのです。それもプロの仕事のひとつでしょう」
同時に、コーヒー生産地の子供たちへのボランティア活動も継続的に続けています。エルサルバドルに、不要になった学校のオルガンや椅子、机を送り、コンサートを開いてその収益金を寄付しています。
自分が美味しいと感じるコーヒーを自信を持って売り、同様に、自分が良いと思った生き方をしたいと大塚さんは語ります。
「あなたが美味しいと思ったら、それが美味しいコーヒー。自分が心から良いと思ったものは、他の人も認めてくれるものです。自分の判断と感性を信じてほしい。コーヒーも、そして、ライフルタイルも」
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LIVE COFFEE代表取締役 大塚徹氏 (「Wine Life&Style」2006年Spring No.6より) |
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